パッケージの開封体験

2025.05.07
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私が使用しているPCを新調してもらいました。もちろんApple製品。
 
Apple製品のパッケージは、開封を何度経験しても最大限に期待感&高揚感を高めてくれます。
MacBook、iPhone、iPad、Apple Watch、AirPods etc…
私はこれまでたくさんのApple製品を開封してきましたが、
何度開封を経験しても、とーってもドキドキ、ワクワクし胸が高鳴るのを感じます。
 
Apple製品を開封する際、同じような感覚になる方も多いのでは?
また技術的な良し悪しはわからないけれど、何となく「Apple製品の箱はカッコいい、高級感がある」
というイメージがある方が多いと思います。
恐らく普段、アップル製品のパッケージを使うことはないですが、なぜか捨てられずに置いてあるとー。
 
合理的な説明は出来ないですが、何故なのでしょうか…?
 
Appleは、MacBook、iPhone、iPad、Apple Watch、AirPods など高価な電子機器製品と同じくらい、
製品パッケージのことを考えてデザイン&製作をしています。
Apple社内には、「箱の開封」を考える専門の部署があり、
パッケージング(パッケージ)デザイナーが日々パッケージのことを考えているそうです。
一般的にパッケージ(パッケージ)デザインというと、
パッケージの形状(構造)やビジュアルなどが中心ですが、Appleではそれだけにとどまりません。
 
製品パッケージに触れ、その箱を開けるときにユーザーがどう感じるか?
この箱の中から何か美しいもの、どんな素晴らしい製品が出てくるのか?
箱を手に取り開ける瞬間からワクワクする感情が湧き上がってくるには、
どんなパッケージが必要かを徹底的に考えてデザインするのです。(本当にすごい!)
そして、この開封体験を含めた全体のパッケージデザインは、製品のみならずブランドのイメージそのものを売っているのです。
 
普通多くのデザイナーは、プロダクト(製品)については徹底的に考えますが、
そのパッケージについて外観上ではなく開封体験について深く考えることはありません。
Appleは、製品パッケージに対しての視点が、他のメーカーとは根本的に違うのです。
 
彼らにとってのパッケージング(パッケージ)デザインとは、見た目だけではなくユーザー体験(UX:User Experience)
つまり箱を開封するときにユーザーが感じるイメージや感動、ワクワクする期待感をデザインするのです。
 
ここまで考えてパッケージを考えるメーカーは、普通はありません。

当然、このためにアップルは膨大な時間と手間、そして予算を投資しています。
Appleにとって、製品パッケージは単なる包装資材というコストではないのです。

特に、iPhone箱(世界的にとても高度な技術レベルで作られた貼り箱)については、
あまりにも予算がかかり過ぎるため(年間数百億円の予算を投資)、社内全員があの箱について反対したといわれます。
 
ただ、ひとりを除いて…。
そう。
ただひとり「これでいこう!!」と考えたスティーブ・ジョブズは、iPhone箱をこのパッケージにしたらブランドの「顔」になる。
この箱から取り出すときのワクワク感は、まさにiPhoneの価値を伝えると考えたのです。
そして、このパッケージの開封体験がAppleのブランド資産として積み重なっていくと。
(多くの意見を押し切り、実行したスティーブ・ジョブズ。カッコ良すぎ!)
Appleがここまで製品パッケージの「価値」、そして「意味」を考える哲学に脱帽です。
本来、商品・製品パッケージは、ここまで考えて、パッケージデザインして作るものです。
これは包装資材という単なるコストではなく、まさにブランディングでありマーケティングだと考えます。
 
パッケージ愛がすごい私。長々と書いてしまいましたが、1番お伝えしたいことは
「パッケージについての考えを深く捉えるべき」ということです。
Appleのようにはいかないまでも、パッケージング(製品を包むという行為)について真剣に考えて、
強い思いを持ってパッケージを制作したいです。
 
余談ですが、PCを新調した際に事務所の荷物整理をしていると
昔(約20年ほど前?)にBOSSが使用していた「Book G4」と「マウス」が出てきました。
もちろん古くなってはいますが、今見ても美しい。(特にマウス)
デザインの流行や好みはあっても、根本的「美」は何年経っても変わらない。
そんなデザインを私も生み出してみたいです。

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