こんなところにもデザインの考えが

10月に入っても暑かったですが、最近一気に寒くなりましたね。

この間、西天満に絵画の個展を見に行ったのですが、歩いていると偶然、バラ園を見つけました。
中之島公園のバラ園で、広い敷地にきれいに咲いたバラがたくさんありました。
中でもきれいだなと思ったのがこの写真のバラで、「しのぶれど」という品種名でした。
少し調べてみたのですが、名前の由来が百人一首で、「しのぶ恋心」をイメージしているようです。
確かに、「恋してます!」とアピールしているようなピンク色ではなく、
「薄い紫色」というところが秘密めいていますよね。

さて、話はガラッと変わってしまうのですが、
これはデザインに通じる話ではないかと気づきがあったので、
今回はそのお話を書いていきたいと思います。

普段私は情報収集としてTwitterを使っているのですが、
あるとき、とてもかわいい画像を見つけました。

本来なら捨ててしまうメロンアイスのカップを針山にして、再利用されているツイートです。
蓋付きなので収納も安心というナイスなアイデアです。

そのリプライに、こういうものがありました。

こちらはカップをお手紙にしてしまったアイデアです。
針山にしているのも素敵なアイデアですが、お手紙の方はびっくりしました。

よく見ると、包装の台紙部分に切手が貼ってあります。
パンチに隠されている部分には、大きめの余白があるシールが貼られているので、
おそらく宛名が書けるのだと思います。
つまり、かわいい雑貨の商品のようなこちらは、ただお手紙が入っているだけではなく、
郵送できるよう封筒としての役割も兼ねているのです。
(実際に郵送できるのかどうかは分かりませんが…)

「ブランディングだ」と思いました。

どういうことか。
もし、私がこのメロンアイスのカップをお手紙として送ろうとすると、
箱に入れるか、プチプチを巻いて封筒に入れようと考えてしまいます。
しかしツイートの方は、可愛いカップを隠すのではなくあえて見せて、
さらにメロンアイスのカップを可愛く見せる包装を使っているのです。

私が考えるような、よく見る茶封筒を使うと、
送られてきた方は初めに見たときに「なんじゃこりゃ」となり、
中を見ても「なぜわざわざカップの中に手紙が?」と不思議に思うと思います。

しかし茶封筒ではなく、何かの商品のような「それっぽい」袋に入れることで、
雑貨の商品のようなメロンアイスのカップの可愛さを引き立たせています。
印象というか、このメロンアイスカップの「世界観」が統一されているんですね。
この「世界観を統一させる」ことが「ブランディング」に通じるなと思い、
アイスカップのお手紙の「雑貨商品のような可愛さ」というブランディングがしっかり確立されている、と思ったのです。
(「雑貨商品のような可愛さ」のイメージは私の主観です。実際に意図されているイメージとは違うかもしれませんのでご了承ください)

そして、「引き立たせる」、つまり演出することは、
デザインにおいてとても大切だと思っています。
どういう雰囲気を伝えたいか、見た人にどういうイメージを持ってもらいたいか、を伝える上でとても大事だからです。
これは、グラフィックデザインやWEBデザインだと、「あしらい」と言われる部分かと思います。
さりげなく入っている線の一本でさえ、見たときに受ける印象が変わってくるほど大事な部分です。

今回のメロンアイスカップのお手紙だと、
「封筒部分」がイメージをさらに引き立たせて演出している部分、
「あしらい」としての大きな役割を担っているのではないでしょうか。

本来なら「変えられない」と思い込んでいる部分(封筒)も、
変えて可愛く演出することができる(あしらいを足すことができる)と
考えることが大事だと改めて思いました。

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