泉南市役所でのデザイン研修
先日、日本グラフィックデザイナー協会 大阪地区の取り組みで、行政へのデザイン研修として泉南市役所にて「伝わるデザイン研修」を行い、その講師の一人として私も泉南市役所へ伺いました。
市民へ向けてたくさん広報物を発行しているのですが、その広報物がちゃんと「伝わるもの」「記事を読みたくなるもの」として機能させたいという想いが職員の方達に多くあるようです。
また驚いたことに、市役所内にはもちろんたくさんの課や部署があるのですが、広報物制作を担当されているのはデザインの勉強をしたことがない一般職員の方ということ。
何もわからないまま担当として広報物を構成、レイアウトしていく作業はご本人の大変さはもちろん、広報物として機能させるにはなかなかハードルが高いと思います。
例えば市で発行する広報物全てを統括・指示・指導できるような広報部的な統括部署が存在すればまだマシなのかもしれませんが、これでは「ただ作っているだけ」で「市民へ伝える」ことは難しいなと正直感じました。
しかし、先日訪れた泉南市はこれらの問題に気づき、少しでも改善するべく今回の研修に至ったことと思います。
丸一日を要した研修ですが、デザインのいろはを一日で全てお伝えすることはやはり難しいので、研修内容としてはポイントをおさえるための座学と、あとは職員ひとりひとりが担当する広報物について制作のアドバイスを個別に行う内容となりました。
後日、研修を受けられた職員の方からのフィードバックを拝見すると「非常にためになった」という声が多く、講師の一人として参加した私としても少なからず役目を果たせたかなと。
ほんの少しレイアウトを調整するだけで、ほんの少し書体を変えたり大きさを変えるだけで、伝わり方が変わるということを実感していただけたのなら、今後の広報物も少しずつ機能するものに変わっていくだろう期待したいところです。
予算的なこともありますが、本当はちゃんとしたデザイナーに依頼するのが一番いいのですが(笑