15th Anniversary

本日はバレンタインデーですがこのバレンタインデー、弊社にとっては創業記念日でもあるんでよすね。
2007年の12月に前職の某広告代理店の制作局を退職後、1ヶ月の準備期間を経て2008年2月14日にめでたく(?)創業となりました。
創業15年周年の節目を迎えることができたのも、取引先の方々、デザイナー仲間&諸先輩方、そして今のスタッフとこれまで勤めてくれたスタッフたち、私に関わる全ての人たちへ本当に心から「お陰様」という気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!

こうやって15周年を迎えることができましたが、創業当時は何の後ろ盾もない私としては「本当にやっていけるのか?」と不安感があったのは確かです。
しかし、20歳の頃から「手に職、死ぬまで働ける仕事、30歳までに独立。」という目標をもって独立までの約10年間を過ごしてきたので、多少の不安感はあったものの「自分で決めた道、やるしかないし、自分ならなんとかできるだろう。」と考えていました。
決して楽観的な思考ではなく、「本気」で取り組みつつ「工夫」することを怠らなければやっていけるだろうと。
絶対に避けたかったのは、廃業してまたどこかの会社へ再就職すること。負けた感じがして「ダセェ」と当時の私は思っていました(笑
そういった余計なプライドもあって創業したての数年間は必死のパッチでした(笑
もちろん今も目の前の仕事には一所懸命取り組んでいますし、ありがたくもたくさんの仕事に囲まれていますので、違う意味で必死のパッチです。取引先の皆さんありがとうございます!

ふと15年を振り返ってみて、時間的に考えると「15年」は長いように感じますが、「創業15年」と文字に起こしてみると「たった15年」という印象が強いですね。
そうなんです、創業たった15年なんです。
15年で自分は何をしたか?どんな仕事した?クライアントへデザインの力でどれだけ貢献できた?社会へは?会社としてはどうなの?勤めてくれている(いた)スタッフにはどうなの?
そう考えると、「たった15年ごときで調子に乗るなよ」と自分へ言いたくなります(笑

前述したとおり、たった15年ですが、様々な人に支えていただいて「今」があると痛感。
「今」があるからといって「未来」があると勘違い(慢心)することがないよう、支えてくれた人と支えてくれている人たちをこれからも大切にしようと改めて思います。

取引先の方々、もちろん「ビジネス」として何らかの理由やメリットがあるからA.D.Gを指名していただいていることは理解していますが、
創業当時からお付き合いがある取引先の方々、創業間もない当時は仕事も少なくご指名をいただくのは本当にありがたかったです。
前職・前々職の関係でお付き合いが始まった取引先の方々、まだまだ不安定だった時期に仕事の量も幅も一気に増やすことができ、A.D.Gの土台を築くことができました。
創業後に新規でお付き合いが始まった取引先の方々、スタッフも少なく小さいデザイン制作会社にも関わらず、たくさんのチャンスをくださりありがとうございます。A.D.Gがさらに飛躍する原動力になりました。
デザイン制作会社として今のA.D.Gがあるのは取引先の方々のお陰です。

デザイナー仲間(同年代の仲間&諸先輩方)、創業して一番良かったことはたくさんのデザイナー仲間&諸先輩方に出会えたことです。今も会う度にモチベーションを高めてくれたり、デザイン知識をさらに高めてくれたり、反面教師になってくれたり、井の中の蛙状態だった私の視野を広くしてくれ、「デザイナーの良し悪し」を気づかせてくれました。
今のデザイナーとしての私があるのはデザイナー仲間のお陰です。

スタッフたち、相当仕事に厳しく相当クセの強いBOSSですが、ついてきてくれて感謝しています。A.D.Gで過ごす時間が個々の今後の財産になるように、そして今ある仕事に溌剌と取り組めるように、色々と環境整備にも努めていきます。また、円満退社したスタッフもいれば、不義理をして辞めていったスタッフもいますが、今となっては良い経験ですし良い学びです。今の自分自身の課題が明確になっているのは過去のスタッフのお陰ですし、この先の目標とやり甲斐、楽しみがあるのはいま居るスタッフのお陰です。

会社としてもいち個人としてもまだまだ未熟なところは山盛りですが、A.D.Gと私に関わる全ての人へ少しでも「幸せ(Glad&Satisfied)」を届けることができるよう、今後も「一所懸命・一生懸命」の気持ちで取り組んでいきますので、引き続きA.D.Gをよろしくお願いします!

余談ですが、過去に執筆していたブログを見返す機会があり、創業4年目の頃の記事に目が止まりました。
福沢諭吉の「商人の道」について書いた記事です。

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農民は連帯感で生きる
商人は孤独を生甲斐にしなければならぬ
おしならべて競争者である

農民は安定を求める
商人は不安定こそ利潤の源泉として喜ばねばならぬ
農民は安全を欲する
商人は冒険を望まねばならぬ
絶えず危険な世界を求めてそこに飛び込まぬ商人は利子生活者であり隠居であるに過ぎぬ

農民は土着を喜ぶ大地に根を深くおろそうとする
商人はどこからでも養分を吸い上げられる浮草でなければならぬ
その故郷は住む処すべてである 自分の墓所はこの全世界である
先祖伝来の土地などと言う商人は一刻も早く算盤を捨てて鍬を取るべきである

石橋をたたいて歩いてはならぬ
人の作った道を用心しながら通るのは女子供と老人の仕事である
我が歩む所そのものが道である
他人の道は自分の道ではないというのが商人の道である
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当時もこの「商人の道」に触れて心を打たれていましたが、いま読み返してみても心を打たれますね。
日々を積み重ねるに連れて徐々に「安定」を求めていた自分があるな〜と。
もちろん「安定」は大切なことですが、初心を思い返すに「チャレンジ精神」は今よりも強烈にあったかと。
15周年の節目で初心を思い返す良い機会になりました。

今では「守るべきもの」が増えてきました。だからこそ「安定」もさせつつ「チャレンジ」するというハイブリッドな姿勢で今後のA.D.Gと自分自身を描いていきたいと思います。

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